MORITO
1927年創業の森庄銘木産業は、和室向けの超高級材の磨き丸太から発展し、木材、銘木、家具まで手がけます。MORITOの「シェル シェルフ」は、あなたの部屋の中に森の美しい木漏れ日をお届けします。森庄銘木産業・MORITOは山を育て、環境を守り続け、林業という尊い仕事の価値が認められる社会を目指しています。
1927年創業の森庄銘木産業は、和室向けの超高級材の磨き丸太から発展し、木材、銘木、家具まで手がけます。MORITOの「シェル シェルフ」は、あなたの部屋の中に森の美しい木漏れ日をお届けします。森庄銘木産業・MORITOは山を育て、環境を守り続け、林業という尊い仕事の価値が認められる社会を目指しています。
Interview
山を育て環境を守る。林業という尊い仕事の価値が認められる社会を目指す
森庄銘木産業株式会社 4代目 森本達郎
林業が縮小していく現実の中で、4代目として何ができるか
ーー森庄銘木は森本さんで4代目になりますね。
森本:はい。1927年に曾祖父が創業して祖父が2代目、現社長の父が3代目です。元々は林業と、おもてなし用の和室に使われる超高級材の磨き丸太を作っていましたが、時代の変化と共に和室用以外の木材、銘木、家具なども製造販売するようになりました。
ーー間もなく創業100年になりますが、代々林業を営む環境で育つうちに、会社を継ごうという気持ちは自然に芽生えたのでしょうか。
森本:そうではありません。私は次男ですが、林業という業界が時代と共に縮小していく中にあって、継いで欲しいと言われたことはありませんでした。兄は今、東京で働いています。ただ、森は維持していかないとどんどん姿が変わり、荒れていきます。僕らが会社としての存続を諦めるのは簡単ですが、山が荒れると災害が増えます。その現実を知るにつれて、僕らにもっとできることがあるんじゃないかと思うようになり、その思いが募って継ぐことを決めました。
大学を出てから3年間は、木材を扱う大手の商社で修行させてもらいました。木材の流通の仕組みなどビジネス的な側面や、林業という業界が日本の資本主義の中で置いていかれてしまった現状を目の当たりにする中で、だんだんとやりたいことが明確になってきました。一つは、山を育てて環境を守ること。そして、メーカーとしてお客様に対してできていないことをするということです。木がどう育つかという風景をお客様が知らないのであればそれを伝えるべきだし、木に触れたことがない方がいるなら一人でも多くの方に森に入ってもらうべきです。そのためにも、建築関係者や設計事務所の方々など、木を好きな方と一緒に組んで、できることを提案していきたいと考えました。
ーー新築の住宅に使う⽊材⼀式や、学習机やワークデスクなどの特注家具なども取り組んでいますが、いずれも日本の木を多くの方に知ってもらうための接点を増やすための取り組みですか。
森本:純粋に、木のことを一番よくわかっている自分達がゼロから作った方がいいものができるんじゃないか、という発想で始めました。僕は“森に振り向いてもらうようなフック”という言い方をしますが、「この木ええなあ」「この木はこうやったらかわいいな」と思ったものをコツコツやっていっている感じです。だから僕は、奥大和の職人さんが作っている家具や木工品は結構いろいろ持っていますよ。好きなものは集めてしまうんです。
まるで木漏れ日が差し込んでいるように感じられえるシェル シェルフ
ーー檜の丸棒から光が差し込む美しいシェルラインが特徴のシェル シェルフはどういうきっかけで作られたのでしょうか。
森本:木材を使った家具のデザインコンペ2022で金賞を取ったデザイナーさんのデザインスケッチが、このシェルフでした。僕が出した枝のハンガーも入選したので、表彰式に行った際、「こんなのどうやって作るんだろう」と思いながら金賞のデザイナーさんに挨拶をしたんです。そうしたら数ヶ月後にメールが届いて「森本くん、これって実現できるんですか?」と(笑) そこからさまざまな知り合いに声をかけ、いい職人さんと出会えたことで実現できました。
デザイナーさんとガッツリと組み、ゼロから物を作り出すという仕事は初めてだったので、面白かったですね。木の種類はどうする? 目合いはどうする? 色は? 幅は? と一つ一つ調整していくので、伴奏しながらコーディネーターのような仕事をさせてもらった感じでした。ものづくりとしてすごく勉強になりましたね。そして何よりも、このシェルフをきっかけに今まで出会ったことがないお客様と出会い、ああだこうだと木の話ができることが幸せです。このシェルフは角度がついているので、稜線のように見えるんですが、日の当たり方によって影のでき方も全然違って、それが木漏れ日のような感じですごく好きなんです。
ーーこれからはさらに、どんなところに取り組んでいきたいですか?
森本:質問の答えから少しずれるかもしれませんが、一番は林業に集中したいと考えています。確かに、木の価値を高めていくためにはこれまでとは全く違う、温室効果ガスの排出削減量や吸収量をクレジットとして国が保証するJ-クレジットなどの新しい要素が入ってこない限り相当きついのは間違いないと思います。なので僕らが今やっているように、家具を作ってみたり家を立てたりと、一つ一つやっていくことになると思います。でも、そちらに注力すればするほど山に入る時間が減るというジレンマと僕は戦っています。山は日本で一番危険な仕事なので、命がかかった仕事の中で別な心配ごとを増やしたくありません。でも、そうさせてしまっている世の中が僕は本当にショックで。林業はものすごく尊い仕事なので、いい山を作る人の価値が認められ、山に集中できる環境を取り戻したいと考えています。
Products
Company Info.
Name | 森庄銘木産業株式会社 |
Location | 〒633-2226 奈良県宇陀市菟田野古市場511の2 |
HP | https://www.yamanaramorisho.com/ |